はじめに
「このUI、ちょっと古く見える」
「もっと洗練されたデザインにしたい」
UI改善やリニューアルの話になると、見た目の印象ばかりが話題に上がりがちです。
しかし実際に「使いやすいUI」を実現するには、ビジュアルよりもまず“構造”が重要だと私たちは考えています。
今回は、UI改善においてなぜ「構造」が9割といえるのか。その理由と具体的な考え方をご紹介します。
UI改善で失敗しがちな「見た目から入る」パターン
よくある例
- 配色やフォントを変えたが、使いにくさは改善されなかった
- かっこいいデザインになったが、操作が分かりづらくなった
- トレンドに寄せた結果、かえって情報が埋もれてしまった
これらの原因の多くは、構造(情報設計や導線)が変わっていないことにあります。
良いUIは「情報の構造」で決まる
ユーザーが快適に操作できるUIには、明確な設計ルールと構造があります。
UIの「構造」とは?
- 情報の整理:関連する情報がグループ化されている
- 優先順位:重要な情報が視覚的に際立っている
- 導線の自然さ:次に取るべき操作が予測できる
- 操作範囲の適切さ:その場に必要なものだけが表示されている
このような“見えない骨組み”がしっかりしていると、たとえ見た目がシンプルでも「使いやすいUI」になります。
UI設計で「構造」から考えるためのステップ
ビジュアルを整える前に、まずは情報をどう扱うかを整理します。
STEP 1:情報を洗い出す
- ページに載せたい項目をすべて書き出す
- ユーザーの目的・アクションに対する情報を確認する
STEP 2:グルーピング・整理
- 関連する情報をまとめる
- 情報量が多い場合は、タブや折りたたみ表示を検討する
STEP 3:優先順位をつける
- 何を最初に見せるべきかを判断する
- 表示/非表示の切り分けを行う
STEP 4:操作の流れを考える
- ユーザーの行動に合わせて導線を設計する
- 無理のない操作や、繰り返しの負担がないか確認する
STEP 5:ワイヤーフレームに落とし込む
- 情報構成を画面に反映する
- 配置や余白、視線の流れなどを意識する
見た目のデザインは「構造」が整ってこそ活きる
もちろん、ビジュアルも重要です。
ただし、それは構造がしっかりしていることが前提になります。
構造が整っていない状態で見た目を整えても、
- 情報が伝わらない
- 操作が分かりにくい
- 運用が難しくなる
といった課題が残りがちです。
逆に、構造がしっかりしていれば、最小限の装飾でも「整っている」UIになります。
まとめ
UI改善の第一歩は「デザインを整えること」ではなく、
「情報を整理し、構造をつくること」です。
そのために必要なのは:
- 掲載する情報をすべて洗い出す
- 情報のグループ化や優先順位づけ
- ユーザー視点での操作フロー設計
こうした“骨組みづくり”です。
「なんとなく使いにくい」と感じる画面こそ、まずは構造の見直しからはじめてみてください。
UI設計・改善のご相談、承ります
私たちは、CMSサイトや業務システムなどにおいて、
構造設計から見直すUI改善を多数サポートしてきました。
- デザインを整えても課題が解決しない
- 画面が複雑で整理できない
- ユーザーの操作がスムーズにいかない
そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。