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良いUIは、見た目より構造が9割

2025.02.06

はじめに

「このUI、ちょっと古く見える」

「もっと洗練されたデザインにしたい」

UI改善やリニューアルの話になると、見た目の印象ばかりが話題に上がりがちです。

しかし実際に「使いやすいUI」を実現するには、ビジュアルよりもまず“構造”が重要だと私たちは考えています。

今回は、UI改善においてなぜ「構造」が9割といえるのか。その理由と具体的な考え方をご紹介します。

UI改善で失敗しがちな「見た目から入る」パターン

よくある例

  • 配色やフォントを変えたが、使いにくさは改善されなかった
  • かっこいいデザインになったが、操作が分かりづらくなった
  • トレンドに寄せた結果、かえって情報が埋もれてしまった

これらの原因の多くは、構造(情報設計や導線)が変わっていないことにあります。

良いUIは「情報の構造」で決まる

ユーザーが快適に操作できるUIには、明確な設計ルールと構造があります。

UIの「構造」とは?

  • 情報の整理:関連する情報がグループ化されている
  • 優先順位:重要な情報が視覚的に際立っている
  • 導線の自然さ:次に取るべき操作が予測できる
  • 操作範囲の適切さ:その場に必要なものだけが表示されている

このような“見えない骨組み”がしっかりしていると、たとえ見た目がシンプルでも「使いやすいUI」になります。

UI設計で「構造」から考えるためのステップ

ビジュアルを整える前に、まずは情報をどう扱うかを整理します。

STEP 1:情報を洗い出す

  • ページに載せたい項目をすべて書き出す
  • ユーザーの目的・アクションに対する情報を確認する

STEP 2:グルーピング・整理

  • 関連する情報をまとめる
  • 情報量が多い場合は、タブや折りたたみ表示を検討する

STEP 3:優先順位をつける

  • 何を最初に見せるべきかを判断する
  • 表示/非表示の切り分けを行う

STEP 4:操作の流れを考える

  • ユーザーの行動に合わせて導線を設計する
  • 無理のない操作や、繰り返しの負担がないか確認する

STEP 5:ワイヤーフレームに落とし込む

  • 情報構成を画面に反映する
  • 配置や余白、視線の流れなどを意識する

見た目のデザインは「構造」が整ってこそ活きる

もちろん、ビジュアルも重要です。

ただし、それは構造がしっかりしていることが前提になります。

構造が整っていない状態で見た目を整えても、

  • 情報が伝わらない
  • 操作が分かりにくい
  • 運用が難しくなる

といった課題が残りがちです。

逆に、構造がしっかりしていれば、最小限の装飾でも「整っている」UIになります。

まとめ

UI改善の第一歩は「デザインを整えること」ではなく、

「情報を整理し、構造をつくること」です。

そのために必要なのは:

  • 掲載する情報をすべて洗い出す
  • 情報のグループ化や優先順位づけ
  • ユーザー視点での操作フロー設計

こうした“骨組みづくり”です。

「なんとなく使いにくい」と感じる画面こそ、まずは構造の見直しからはじめてみてください。

UI設計・改善のご相談、承ります

私たちは、CMSサイトや業務システムなどにおいて、

構造設計から見直すUI改善を多数サポートしてきました。

  • デザインを整えても課題が解決しない
  • 画面が複雑で整理できない
  • ユーザーの操作がスムーズにいかない

そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。